BtoBセミナーの集客方法と成功ポイント
新規リード獲得手法として、セミナーはBtoB企業にとって欠かせない施策の1つです。いい企画ができても、セミナーへ人を集めることができなければ、意味がありません。マーケティング(セミナー)担当者は企画制作に加えて、「集客」に悩まされることが多いとよく耳にします。この記事では、BtoB企業のマーケティング担当者がセミナー集客を最大化するための基本的な準備やポイントをわかりやすく解説します。私たちマーケティングコミットが普段行っている集客のコツについてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
1.BtoB企業向けオンラインセミナー集客の重要性
1.1 BtoB企業のオンラインセミナーとは
オンラインセミナーはインターネットを使って開催されるセミナーのことで、Webセミナーやウェビナーと呼ばれています。BtoB企業においては、製品やサービス紹介、業界トレンドの共有、顧客との関係構築など、様々な目的で開催されています。
2020年の新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとし、今では多くの企業がオフライン展示会やイベントの代わりにオンラインセミナーを実施しています。
オンラインセミナーは、場所や時間の制約を受けずに多くの参加者を集めることができるため、非常に効果的です。
1.2 BtoB企業がセミナーを開催するメリット
セミナー開催には以下のようなメリットがあります。
1)認知(リード獲得)
新しい見込み顧客を獲得する機会です。自社のターゲットに対して有益な情報を提供することで興味を引くきっかけになります。
2)認知(ブランド認知度の向上)
セミナーを通じて自社の専門知識をアピールすることで、ブランド認知度を高めることができます。
3)興味・関心(顧客の育成)
事例やハンズオンなどを通じ、自社サービスの詳細を説明し、顧客の興味を引くことができます。
4)比較検討(信頼の構築)
より専門的で詳細のテーマに絞って実施することで、「マーケティング支援ならマーケティングコミット」、のようなイメージを顧客に持ってもらうことができます。
1.3 BtoB企業のオンラインセミナー集客の重要性
オンラインセミナーの成功は、企画はもちろんのこと、集客にかかっていると言っても過言ではありません。どれだけターゲットに刺さる内容のセミナーを企画できても、参加者がいなければ意味がありません。適切な集客方法を取り入れることで、ターゲットとなる見込み顧客にリーチでき、セミナーの効果を最大化することができます。
2.セミナー集客を最大化させる事前準備
2.1 セミナー開催目的の明確化
まずは、セミナーの目的を明確にしましょう。新規顧客の獲得、見込み顧客の育成、自社サービスの認知度向上など、目的に応じた内容や集客方法を選定することが重要です。この部分を明確にせずにセミナー運営した場合、参加者とのモチベーションの乖離が生まれ、セミナー中に離脱されたり(退席されたり)、最終的に目的が達成されないとうことが起こりえます。
2.2 ターゲット設計
次に、ターゲットとなる顧客層を明確にします。
業種、役職、企業規模、部署など、具体的なターゲットを設定することで、より効果的な集客が可能になります。
例えば、MA(マーケティングオートメーション)ツールに関するセミナーを開催する場合、以下のような顧客像を設定します。
業種 | 広告・マーケティング |
役職 | マーケティングマネージャー、デジタルマーケティング担当者、CRM担当者 |
企業規模 | 従業員数50名以上の中小企業 |
部署 | マーケティング部門、営業部門 |
また、上記のような顧客属性に加えてターゲットの「課題やニーズ」もあわせて具体的に考えてみると、さらに効果的なセミナーの企画・集客ができるようになります。
例)マーケティングマネージャーの場合
課題 | LTV(顧客生涯価値)の最大化に悩んでいる。顧客の長期的な価値を高めるための施策を打ちたいと思っているが、どのようにMAツールを活用すれば効果的か分からない。 |
ニーズ | MAツールを導入することで、事業にどれだけインパクトを与えられるか?どれほどの売上が創出できるか?具体的にどのような活用方法があるのかを知りたい。 |
「MAツールに関するセミナー」というテーマでは、MAツールの導入メリットや活用方法、導入事例を説明したりなど様々なセミナー内容が考えられますが、上記のような課題やニーズまで細かなターゲット設定を行うことで、よりターゲットに刺さる具体的な悩みに踏み込んだセミナーを作ることができます。
課題とニーズを明確にすることで、顧客に「これは自分が悩んでいたことだ」と自分事化してもらうことができるため、集客数アップにもつなげることができるでしょう。
2.3 顧客の興味を引くタイトル付け
セミナーのタイトルは、参加者の興味を引く重要な要素です。具体的で魅力的なタイトルを付けることで、参加意欲を高めることができます。
例えば、MAツールに関するセミナーの場合、
タイトル:仕組み化で売上150%!失敗しないMAツール導入ポイント
ポイント:売上がどれくらい伸長したか、具体的な数値を示したり、「仕組み化」「導入」など、ターゲットを絞り込める言葉を入れることで、伝えたい相手にセミナーを届けることができます。
3. セミナー集客方法
セミナー集客方法は「オンライン」と「オフライン」の2つに分けられます。自社がターゲットとする層によっても、どの施策が良いかは変わってきますので、まずは様々な方法を試して見ましょう。
それでは、実際にマーケメディアが実施している集客施策のポイントも合わせてご説明します。
3.1 オンラインの告知
3.1.1 メール配信
既存の顧客リストに対してメールを送信し、セミナーの告知を行います。パーソナライズされたメッセージを送ることで、開封率やクリック率を高めることができます。
3.1.2 SNSでの告知
ビジネス目的で使われることの多いLinkedInやFacebook、X(旧Twitter)などのSNSを活用してセミナー情報を拡散します。ハッシュタグや広告を利用することで、より多くのターゲットにリーチできます。
企業アカウントから発信はもちろん、自社の社員からセミナー告知をしてもらうのも有効な手段の一つです。
3.1.3 Web広告
Google広告やSNS広告を利用して、ターゲット層に対して効果的にセミナー情報を届けます。
ターゲットによりますが、獲得単価(CPA)は8,000円〜20,000円で獲得できると良いでしょう。
3.1.4 外部メディア・セミナー告知サイトへの掲載
業界関連の外部メディアやセミナー告知サイトに情報を掲載することで、新たな見込み顧客にアプローチできます。
以下におすすめのサイトを掲載します。
集客サイト | 特徴 | 利用料 |
---|---|---|
Peatix | 日本最大級のイベント・コミュニティプラットフォーム。イベントページは5分で簡単に制作でき、また、集客に特化した有料のプランも用意されている。季節イベントなどのカテゴリも豊富。 | 無料(有料プランもあり) |
こくちーずプロ | 80万人以上が利用するプラットフォーム。オフライン・オンラインイベント両方の告知が可能。SEOに強く、検索エンジンからの流入も見込める。 | 無料(有料プランもあり) |
WEB担 | 企業Webサイトを構築・運用・活用するノウハウのニュースやコラムを掲載する「WEB担当者Forum」内に無料で掲載が可能。開催2週間前にはGoogleフォームからの申請が必要。 | 無料 |
TECH PLAY | IT系に特化した情報を掲載するサイト。デジタルマーケティング領域に強みを持つ。 | 無料 |
ECのミカタ | EC通販サイト運営者向けセミナー情報をメインで掲載。毎月50件ほどのセミナー情報が掲載されている。 | 無料 |
マーケメディア | マーケターの課題を解決する「ノウハウ提供メディア」であるマーケメディアに無料で掲載が可能。フリーランス・個人事業主」様からのダウンロードが発生した場合は非課金対象にできることが特徴。 | 要問い合わせ |
また、成果報酬での集客サービスを展開されているものもありますのでぜひチェックしてみてください。
3.1.5 ニュースリリースサイトへの掲載
プレスリリースを配信し、ニュースリリースサイトに掲載することで、広範な認知を狙います。PR TIMESや@プレス(アットプレス)などへ掲載されることが多いです。
3.2 オフラインの告知
3.2.1 チラシの作成
ターゲットとなる企業やイベントで配布するチラシを作成すると良いでしょう。
特に、銀行や医療機関、教育機関などは窓口や待合室などに置くことで目に留まり易くなります。
3.2.2 DMの送付
過去セミナーの参加者に対してダイレクトメールを送付し、セミナー情報を届けます。どちらかというと「既存リードに対しての手段として有効です。
3.2.3 営業やネットワーキングを活用した声かけ
営業担当者が直接顧客に声をかけたり、ネットワーキングイベントでセミナー情報を共有します。
例えば、営業担当者の署名にセミナー情報を記載しておくことも重要です。
そのほか、インサイドセールスのコール時、「アポイントには至らなかったけれどセミナーには参加したい」という方も一定数いらっしゃいますので、ぜひご案内してみてください。
4.セミナー集客を増やすポイント
誰に向けたセミナーなのかをわかりやすく記載
セミナーのターゲット層を明確にし、誰に向けたセミナーなのか、どんな課題を持っている人が聞くと良いのか、をわかりやすく記載しましょう。これにより、参加者が自分に適した内容かどうかを判断しやすくなります。
4.1 参加するメリットを記載
セミナーに参加することで得られる具体的なメリットを明記します。例えば、基礎から丁寧に学べる、最新トレンドを掴める、など、時間を割いてでも参加すべき理由を伝えましょう。
4.2 参加特典をつける
参加者に対して特典を提供することで、参加意欲を高められます。
例えば、
・セミナー中に投影した資料の提供
・講演者が書いた書籍の抽選プレゼント
・無料オンライン相談、などが効果的です。
4.3 申込フォーム項目の最適化
申込フォームはシンプルに設計しましょう。必要最低限の情報を入力させることで、登録のハードルを下げます。また、入力項目は「自由記載」形式だけではなく、「ラジオボタン」や「プルダウン」形式も使用することで、参加者に入力を面倒だと感じさせない工夫が必要です。
<フォーム入力項目の一例>
(必須)
・会社名
・役職
・氏名
・メールアドレス
・連絡のつきやすい電話番号
(任意)
・会社住所
・部署
・興味のある分野
・当日聞きたいこと
魅力的なバナーデザイン
セミナー告知用のバナーは、視覚的に魅力的で目を引くデザインが必要です。オンラインセミナーが増えている今、「目に留まりやすい工夫」をし、クリックをしてもらう必要があります。
特に、スマホで見た際、見てもらいたい情報がはっきりと読める文字サイズになっているかを意識してみてください。
また、デザインだけではなく、バナーサイズも複数パターン用意をしておくと良いでしょう。(メルマガ配信用/広告配信用/外部メディア配信用、など)
5.まとめ
BtoB企業にとって、オンラインセミナーは重要なマーケティング手法の一つですが、成功するセミナーを開催するためには、ターゲットや目的に合わせてセミナーを構成し、効果的な方法で集客をしなければなりません。
これまでの集客施策に行き詰まっている方は、本記事で紹介したポイントを参考にしながら、新しい施策を検討してみてはいかがでしょうか。
中には、セミナーの専任担当がいない中、オンラインセミナーを運用されている企業様もいらっしゃると思います。そんな時は、外部のプロフェッショナルの支援を検討することもおすすめです。