インサイドセールス研修とは?必要な内容・進め方と成果につなげる育成方法を解説

インサイドセールス研修とは?必要な内容・進め方と成果につなげる育成方法を解説

インサイドセールス研修では、電話やメールのスキルに加え、顧客理解、商談化の判断基準、KPI、他部門との連携まで学ぶ必要があります。知識を学んだだけでは、現場で同じ品質の行動を続けられるとは限りません。研修後のOJT(職場での実務を通じた育成)やオンボーディングまで設計することが重要です。

本記事では、受講者とマネージャーそれぞれに必要な研修内容、実施手順、独り立ちの判断基準を整理します。社内研修と外部研修の選び方も解説します。

目次

インサイドセールス研修とは、成果を再現するための知識・スキル・行動をそろえる取り組み

インサイドセールス研修は、商談創出に必要な知識やスキルを学び、チームで共通の行動基準を持つための育成施策です。顧客へのアプローチから情報共有、振り返りまでを一連の業務として扱います。

インサイドセールス研修の目的

研修の目的は、未経験者の早期戦力化と、担当者による成果のばらつきを抑えることです。顧客を優先する基準や商談化の条件が人によって異なると、同じリードに対する対応品質も安定しません。

まずは成果につながる行動を整理し、研修で共通の基準として教えます。受講後は実務での行動を確認し、改善を重ねましょう。研修の到達点は、知識を覚えることではなく、必要な行動を現場で再現できる状態です。

テレアポ研修との違い

テレアポ研修は、電話によるアポイント獲得の技術が中心になりやすい研修です。一方、インサイドセールス研修では、見込み顧客の状況に応じた接点づくり、商談化の判断、後工程への情報共有まで扱います。

比較項目テレアポ研修インサイドセールス研修
主な目的電話によるアポイント獲得顧客との関係構築と適切な商談創出
対象業務架電、受付突破、日程調整など顧客理解、接点づくり、ヒアリング、商談化、情報共有など
主なスキル電話での会話、切り返し複数チャネルでの対話、課題把握、判断、記録、部門連携
成果の確認アポイント数など商談数に加え、商談の質や後工程への貢献

電話のスキルも重要ですが、アポイント獲得だけを研修のゴールにすると、顧客の検討状況に合わない商談が増える可能性があります。

参考記事:インサイドセールスとテレアポの違いとは?BtoB営業で成果を出すポイントを解説

インサイドセールスに研修が必要な4つの理由

インサイドセールスには、商材理解、会話設計、データの記録・活用、他部門との連携が求められます。個人の経験だけに育成を任せず、判断と行動の基準をそろえることが必要です。

1.未経験者を早期に立ち上げるため

未経験者には、個別のトークを教える前に、営業プロセス全体と自分の役割を伝えることが重要です。どの顧客に、何を確認し、次にどうつなぐかが分かれば、日々の業務を目的と結び付けられます。

増員時には、教える担当者によって内容が変わらないよう、教材や確認項目を共通化しましょう。基本動作を段階的に学べる環境があれば、自己流の試行錯誤も減らせます。

2.メンバーごとの判断基準を統一するため

優先して連絡する顧客、ヒアリングで確認する情報、商談として引き継ぐ条件は、担当者によって判断が分かれやすい項目です。基準が曖昧なままでは、アプローチや商談の品質が安定しません。

研修では、具体的な顧客例を使って判断を練習します。「課題が明確でも検討時期が未定の顧客をどう扱うか」まで確認すると、実務で迷った際にも共通の基準に立ち戻れます。

3.成果につながるノウハウを組織に蓄積するため

成果を上げている担当者の話し方だけをまねても、同じ結果が得られるとは限りません。ターゲットの選び方、質問の意図、次回接点の決め方まで言語化することが大切です。

成功したトークやメールに加え、うまく進まなかった事例も教材に反映します。現場で得た知見を更新し続けることで、新任者の育成にも使える組織の資産になります。

4.マーケティング・フィールドセールスとの連携基準をそろえるため

インサイドセールスの成果は、獲得した商談が次の営業活動につながって初めて評価できます。そのため、マーケティングから受け取るリードの条件や、フィールドセールスへ渡す情報を部門間でそろえる必要があります。

研修では、顧客の課題、検討時期、関係者、次のアクションなど、引き継ぎに必要な項目を確認しましょう。商談化基準も部門間で共通化すると、担当者の感覚に依存しにくくなります。商談化基準の決め方や部門間の連携については、参考記事で詳しく解説しています。

参考記事:インサイドセールス運用のポイントを解説【成果が出る仕組みの作り方】

受講者向けインサイドセールス研修で学ぶべき6つの内容

受講者向け研修は、役割と顧客を理解したうえで、会話、記録、振り返りへ進めると実務に結び付けやすくなります。自社の営業プロセスを題材にし、各項目を「説明できる」「実践できる」の両面で確認しましょう。

1.インサイドセールスの役割と営業プロセス

最初に、自社がインサイドセールスへ任せる範囲を明確にします。マーケティングで獲得したリードへの対応を担うのか、新規の対象企業へ働きかけるのかによって、必要な行動は変わります。

SDR(Sales Development Representative)とBDR(Business Development Representative)を分けている組織では、それぞれの対象顧客や連携先も説明しましょう。名称だけでなく、商談化までの流れを理解することが重要です。詳細は、参考記事で詳しく解説しています

参考記事:SDRとBDRの違いとは?役割・業務・KPIを徹底比較のブログから確認できます。

また、インサイドセールス部門として、マーケティングからフィールドセールスまでの一連の流れを記載した全体像も作成し役割や流れを研修で理解しましょう。参考画像を下記に記載いたします。

マーケティングからフィールドセールスまでの一連の流れ参考

※弊社にて実際に使用しているマーケティングからインサイドセールス、フィールドセールスまでの全体像です。一部情報はマスキングしてあります。

2.顧客・商材・ターゲットの理解

商材の機能や価格を覚えるだけでは、顧客の課題に沿った会話はできません。顧客が導入を検討する背景、現場で困っていること、意思決定に関わる人まで整理します。

例えば、同じ商材でも、現場担当者には日々の業務負担、責任者には組織全体の成果が関心事になる場合があります。想定する相手ごとに課題と提案の切り口を考えるワークが有効です。

また、以下の画像のように顧客の心理を描いたカスタマージャーニーマップを作ることもインサイドセールス研修において有効です。

製造業カスタマージャーニーマップ

※弊社顧客の某ホースメーカー(製造業)様のカスタマージャーニーマップを参照にしております。一部情報はマスキングしております。

もし、カスタマージャーニーマップを作れない場合は、まずは、社内の営業メンバーに受注しやすいお客様の傾向や営業における優先順位(Tier表)をヒアリングし情報整理することで、研修に役立てます。参考画像として以下画像を確認ください。

ターゲット整理
ペルソナ管理
Tier表

3.ヒアリング項目と商談獲得の定義の設計

ヒアリング項目や商談獲得の定義は、事前に決めておく必要があります。例えば、フィールドセールスと商談獲得の報告をする際、商談をしやすさ・商談準備をしやすさを基準にヒアリング項目を決定したり、商談獲得の定義では、必須でヒアリングする項目と任意でヒアリングする項目を整理しておくと、商談獲得のクオリティを評価することができるのでおすすめです。、
研修では、相手の状況に合わせて追加で何を聞くか」をケース別に練習しましょう。ヒアリング項目の内容や商談格闘定義の具体的な事例は、下記の参考画像を確認ください。

インサイドセールスのヒアリング項目
インサイドセールスの商談獲得定義

※弊社で内製化支援で実際に使用している商談獲得定義。一部情報はマスキングしています。

4.トークスクリプト・メールなどの実践スキル

電話、メール、オンラインでの接点には、それぞれ基本の型が必要です。ただし、全顧客に同じ文面やトークを当てはめると、相手の状況に合わない連絡になりかねません。

研修では基本のスクリプトを学んだ後、顧客の業種や過去の接点に応じて冒頭や質問を調整します。ロールプレイでは、担当者役と顧客役の双方を経験すると、伝え方と受け止められ方を確認できます。

5.CRM・SFAへの記録と情報共有

CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)への入力は、活動の報告だけが目的ではありません。次に顧客へ連絡する担当者や、商談を引き継ぐフィールドセールスが使える情報を残すために行います。

接触履歴、顧客の課題、検討状況、次回アクションは、チームで記録方法を統一しましょう。

また、MA・CRMを活用して、Webサイトやメルマガの閲覧履歴をみてアプローチの判断やアプローチトークを変更できるように、チームで共通認識を持つようにしましょう。

インサイドセールスの具体的な活動内容

※参考画像:Salesforce Account Engagement(旧Pardot)のエンゲージメント履歴(Engagement History)によるWeb閲覧、メルマガ開封の履歴。

6.KPIの理解と振り返り

KPI(重要業績評価指標)は、達成・未達を判定するだけでなく、改善する行動を見つけるために使います。架電数、接続率、返信率、商談化率などの意味と、それぞれの関係を学びましょう。

例えば、活動量が十分でも接続率が低い場合は、対象リストや連絡時間を確認します。接続後に商談へ進まない場合は、会話内容や商談化基準の見直しが必要かもしれません。数字と実際の行動をセットで振り返る練習が欠かせません。

マネージャー向けインサイドセールス研修で押さえるべき6つの内容

メンバーが学んだ行動を定着させるには、マネージャー側にも共通の育成方法が必要です。目標管理に加え、行動の観察、フィードバック、他部門との調整まで扱います。

1.メンバー向けとマネージャー向けの研修の違いを理解する

インサイドセールス部門を立ち上げ、事業を成長させるには、メンバーの研修だけではなく、マネージャーの研修も行い考え方やマネジメント方法を学ぶ必要があります。

下記の表でメンバー向けの研修とマネージャー向けの研修の違いを記載しましたので、詳細をご確認ください。

比較項目メンバー向け研修マネージャー向け研修
研修の目的決められた基準どおりに、一人で顧客対応できるようになるインサイドセールスの全体設計し、メンバーが再現できる状態をつくる
研修の成果物自分が成果を出せるチーム全員が同じ品質で成果を出せる
研修の主なテーマ役割理解/顧客・商材理解/ヒアリング/トーク・メール/CRM記録/KPIの見方インサイドセールス部門の費用対効果、
目標設計の考え方、オペレーション改善
全体最適の考え方、メンバーのマネジメント方法
業務内容・アプローチ(コール、メール)
・CRM入力
・数値報告
・1on1ミーティングで発表
・全体KGI管理
・オペレーションの管理
・メンバーへ評価・マネジメント
・経営層へチームの進捗の報告
・各部門連携
KPI・KGI架電数・接続率・商談化率などチーム全体の目標達成
事業部の受注数、受注率

メンバー向けは、決められた基準どおりに動けるようにする研修です。一方でマネージャー向けは、その基準を設計し、メンバーの行動を観察して改善を支援するための研修です。両方を別々に設計するというより、共通の土台を全員で共有したうえで、役割ごとに必要なパートを足す形が現実的です。

2.目標・KPIを設計する

マネージャーは、受注数・商談数などの最終目標から逆算し、改善につながるプロセス指標を設定します。活動量だけでなく、担当者接続数や商談化率の状況も見なければ、どこを改善すべきか判断できません。指標はメンバーが自分の行動と結び付けられる粒度にすることが重要です。

3.数字だけでなく行動プロセスを確認する

同じ商談数の未達でも、原因はメンバーによって異なります。対象リストが合っていない場合と、ヒアリングで課題を深掘りできていない場合では、必要な支援も違います。

リスト選定、会話、記録、フォローを分けて観察しましょう。通話内容や入力された顧客情報など、確認できる事実に基づいて課題を特定します。

4.1on1・フィードバックで改善を支援する

1on1では、結果を伝えるだけで終わらせず、本人がどの場面で判断に迷ったかを確認します。そのうえで通話やメールの具体的な内容を振り返り、次に試す行動を決めましょう。

例えば「質問が浅い」と指摘するだけでは改善しにくいため「顧客が業務負担に触れた後、現在の対応方法を尋ねる」といった行動に落とし込みます。次回のロールプレイや実務で変化を確認します。

5.成功パターンを言語化し、チームへ共有する

成果につながった会話やメールは、背景も含めて共有します。どの顧客に、どの情報を基に、なぜその働きかけをしたのかが分かれば、別の担当者も応用できます。

成功例だけを集めるのではなく、失注や商談辞退の理由も記録しましょう。現場の変化を研修資料へ反映することで、教材を実態に合わせて更新できます。

6.他部門と連携し、営業プロセスを改善する

マネージャーは、マーケティングから受け取るリードと、フィールドセールスへ渡した商談の両方を確認します。商談が受注につながらない場合、インサイドセールスの会話だけでなく、対象顧客や引き継ぎ条件にも課題があるかもしれません。

部門間で商談結果と顧客情報を持ち寄り、基準を見直しましょう。メンバーへの指導では解決できない課題を見つけ、営業プロセス全体の改善につなげる役割です。

インサイドセールス研修を成果につなげる5ステップ

研修は、現状の把握から実務での習熟度確認までを一つの流れとして設計します。以下の5ステップを、研修計画と実施後のチェックリストに活用してください。

ステップ実施内容確認すること
1現状の課題と必要なスキルを整理するどの業務・行動でつまずいているか
2到達目標と評価基準を決める研修後に何を一人で実行できるか
3座学・ワーク・ロールプレイを行う知識を実務に近い場面で使えるか
4OJTで実務へ接続する実際の顧客対応で行動できるか
5習熟度を確認する追加の支援と担当範囲をどう決めるか

1.現状の課題と必要なスキルを整理する

まず、成果指標と現場の行動を照らし合わせます。商談数が少ないという結果だけでは、リスト選定、会話、記録、部門連携のどこに課題があるか分かりません。

メンバーへの聞き取りに加え、通話、メール、顧客情報の記録を確認しましょう。共通の課題と個人別の課題を分けておくと、全員向け研修と個別のOJTを設計しやすくなります。

2.研修の到達目標と評価基準を決める

到達目標は「商材を理解する」だけで終わらせず、観察できる行動で設定します。例えば「想定顧客の課題に合わせて質問を組み立てる」「商談に必要な情報を記録する」といった形です。

受講前後に同じ観点で確認できる評価基準も決めましょう。本人とマネージャーが基準を共有すると、研修後に改善すべき点が明確になります。

3.座学・ワーク・ロールプレイを組み合わせる

役割や商材の基礎知識は座学で学び、顧客への対応はワークやロールプレイで練習します。知識を説明できても、会話中に適切な質問を選べるとは限らないためです。

自社の顧客や商材に近いケースを使いましょう。トークやメールを作成した後、顧客役の反応を踏まえて修正すると、実務に必要な判断を練習できます。

4.OJTで実務へ接続する

OFF-JT(職場を離れて行う研修)で基本の型を学んだ後は、OJTで実際の業務に適用します。最初からすべてを任せず、リスト選定、顧客対応、記録などを段階的に担当すると確認しやすくなります。

先輩やマネージャーは結果だけでなく、研修で学んだ行動を使えたかレビューしましょう。実務上の疑問を教材へ戻すことも、研修の改善につながります。

5.習熟度を確認し、オンボーディングにつなげる

研修後は、知識の理解度、ロールプレイ、実務行動、KPIの変化を組み合わせて確認します。成果指標だけで判断すると、顧客や担当リストの違いによる影響を見落とす可能性があります。

到達していない項目には、追加の練習やOJTを設定します。到達した項目は担当範囲を広げ、オンボーディングを通じて独り立ちまで継続して確認しましょう。

研修後のオンボーディングで行動定着を支援する

研修を受講した直後に、すべての業務を一人で任せる必要はありません。できることを確認しながら担当範囲を広げると、本人とマネージャーの双方が次の課題を把握できます。

独り立ちまでの到達基準を決める

独り立ちは「研修を受け終えたか」ではなく「担当する業務を一定の品質で実行できるか」で判断します。知識、会話、記録、判断、振り返りを分けて基準を設けましょう。

例えば、顧客の課題を聞けても、商談化の判断や引き継ぎ情報の記録に支援が必要なら、その項目は継続して確認します。基準は自社の役割分担と商談化条件に合わせて設定することが重要です。

オンボーディングシートで習熟度を可視化する

オンボーディングシートでは、学習内容だけでなく、実務でどこまでできるかを項目ごとに確認します。弊社で実際に活用しているシートでは、基本知識・基本能力・アプローチ量・アプローチ質・会社説明・製品説明・分析・改善などを評価項目として設けています。

各項目には本人が自己評価とコメントを記入し、マネージャーも評価とコメントを残します。例えば、本人が「台本なしで製品を説明できる」と評価していても、マネージャーが「できていない」と判断する場合があります。こうした認識の差を確認し、次のロールプレイや実務指導で取り組む内容を決めます。

以下は、弊社が実際に使用しているオンボーディングシートの一例です。

オンボーディングシート

※掲載画像は、弊社が使用している実際の運用シートの一部(個人情報や一部の評価内容など)をマスキングしたものです。

画像内の文字が小さいため、主な評価項目と習熟度の目安を以下の表にまとめました。実際の運用時には、自社の商材や営業体制に合わせて評価基準を調整してください。

カテゴリ確認する内容習熟度の目安
基本知識基礎研修の受講、ツール操作、ISアプローチルール、業務用語の理解学習内容を理解し、実務で活用できる
基本能力架電時の話し方や相手に応じた対応Level 1:怖がらず架電できるLevel 2:明瞭な口調で架電できる
Level 3:相手に合わせた対応ができる
アプローチ量1時間あたりのアプローチ件数Level 1:5件
Level 2:8件
Level 3:12件※数値は参考例
アプローチ質企業情報や顧客の行動履歴を踏まえた事前準備と改善Level 1:必要な情報を把握できる
Level 2:改善案を考えられる
Level 3:仮説を立てて提案できる
会社説明相手に伝わる会社概要の説明Level 1:台本を見ながら説明できる
Level 2:台本なしで説明できる
Level 3:相手のメリットと結び付けて説明できる
製品説明製品の理解と相手に合わせた説明・提案Level 1:台本を見ながら説明できる
Level 2:台本なしで説明できる
Level 3:相手のメリットと結び付けて提案できる
分析・改善IS活動の課題整理と改善策の検討Level 1:課題を整理できる
Level 2:課題と改善策を提示できる
Level 3:営業全体の課題も捉えて改善策を提示できる

定期的な振り返りで課題を修正する

オンボーディング中は、週次などの一定の間隔で進捗を確認します。できた行動と支援が必要な行動を分け、次回までに試すことを決めましょう。課題に応じて、ロールプレイ、通話レビュー、OJTを組み合わせます。

独り立ち後も確認は続けます。担当顧客や商材が変われば必要なスキルも変わるため、月次の振り返りなどを通じて育成項目を見直します。

インサイドセールス研修は内製と外部研修のどちらを選ぶ?

研修方法は、自社にあるノウハウと育成に使える時間で判断します。社内研修と外部研修にはそれぞれ強みがあります。外部を活用する場合も、学んだ内容を社内に残す設計が必要です。

比較項目社内研修外部研修
自社商材への適合社内知識を直接反映しやすい自社情報の共有と内容の調整が必要
ノウハウ既存の知見を教材化できる外部の知見を取り入れられる
準備・運営講師とマネージャーの時間が必要依頼先との設計・調整が必要
第三者の視点社内の慣行を見直しにくい場合がある課題を外部の視点から確認できる
研修後の支援社内で継続しやすいOJTや定着支援の範囲を契約前に確認する

社内研修が向いているケース

社内に成果につながる営業プロセスがあり、教える担当者と育成時間を確保できるなら、社内研修が候補になります。顧客や商材の実例を使い、業務に合わせて内容を更新しやすい方法です。

ただし、成果を上げている人に講師を任せるだけでは、教え方が属人化する可能性があります。到達目標と評価基準を文書化し、マネージャー間でも確認しましょう。

外部研修が向いているケース

立ち上げ段階で育成ノウハウが不足している場合や、短期間で共通の基準を整えたい場合には、外部研修が選択肢になります。メンバーだけでなく、マネージャーの運用方法を見直したい場合にも有効です。

外部へ依頼する際は、講義後のOJTと振り返りを誰が担うか、あらかじめ決めておきましょう。外部支援を受けながら社内にノウハウを蓄積し、段階的に内製化する進め方もあります。支援の受け方を検討する際は、下記の参考記事で解説しています。

参考記事:インサイドセールス(BDR/SDR)の外注・内製を徹底比較。立ち上げのコツを解説

外部研修を選ぶときに確認したいポイント

外部研修は、料金や講義時間だけで比較せず、次の項目を確認します。

  • 自社の営業モデルや商材に合わせて研修内容を調整できるか
  • ロールプレイなど、実務に近い練習が含まれるか
  • マネージャー向けの育成・評価支援があるか
  • 研修後のOJTや定着確認まで支援するか
  • 教材や運用方法を社内へ引き継げるか

特にインサイドセールスを内製化を目指す場合は、外部が支援を終えた後も社内で育成を続けられるかが判断のポイントです。

参考記事:インサイドセールス(BDR/SDR)の外注・内製を徹底比較。立ち上げのコツを解説

インサイドセールス研修に関するよくある質問

研修期間や効果測定に、一律の正解はありません。自社の役割と到達目標に照らして決める際の考え方を整理します。

未経験者でもインサイドセールス研修で育成できますか?

未経験者も育成できます。ただし、基礎知識を学ぶだけで独り立ちを判断せず、ロールプレイ、OJT、フィードバックを組み合わせることが必要です。

最初は役割や顧客を理解し、次に会話や記録を練習します。実務で必要な行動を段階的に確認し、できる業務から担当範囲を広げましょう。

インサイドセールス研修にはどのくらいの期間が必要ですか?

必要な期間は、担当する役割、本人の経験、商材の難易度、独り立ちの基準によって変わりますが、おおよそ2~4週間はかかります。単日の研修だけで期間を決めず、実務での練習と確認に必要な時間も含めて設計します。

まず到達目標を決め、座学、ロールプレイ、OJT、習熟度確認の日程を組みましょう。期間の終了時点で自動的に独り立ちとせず、行動の到達状況で判断します。

研修後の成果や定着度はどのように確認しますか?

テストの結果や受講者の満足度に加え、実務での行動を確認します。通話やメールの内容、顧客情報の記録、商談化の判断、KPIの変化を組み合わせる方法です。

オンボーディングシートに到達状況と確認者を残せば、本人とマネージャーが課題を共有できます。成果の数字だけでなく、改善した行動が続いているかも振り返りましょう。

インサイドセールス研修・育成の成功事例|マジセミ株式会社様

マーケティングコミットでは、インサイドセールスの研修・トレーニングから組織の仕組み化、内製化まで支援しています。

マジセミ株式会社様では、インサイドセールス部門があったものの、明確な戦略や仕組みがなく、メンバー個人の能力に依存した営業活動が課題となっていました。

そこで、既存メンバーへの体系的な研修に加え、毎日1時間のリスト作成やターゲット精査を実施。「なぜこの企業にアプローチするのか」「どのような提案が響くのか」を一緒に考え、言語化することで、実務を通じた育成に取り組みました。

さらに、CRMの整備やKPI設計、営業プロセスの見直しも行い、メンバーが自ら考えて行動できる体制づくりを支援しました。

その結果、月間アポイント数は約30件から90〜100件へと増加。社内のインサイドセールスチームも2〜3名から8名体制に拡大し、CRMやKPIを自走して管理できる組織へと成長しました。

このように、研修で知識を学ぶだけでなく、日々の実務を通じた育成と運用の仕組み化を組み合わせることが、成果につながる組織づくりのポイントです。

関連記事: 月間アポ数が3倍に。インサイドセールス内製化支援の裏側【マジセミ株式会社様/導入事例】

研修・マネジメント・オンボーディングを一体で設計しよう

インサイドセールス研修は、受講者が知識やスキルを学ぶだけで終わりません。マネージャーによる育成やオンボーディングまで一体で設計し、実務での行動を確認することで、学んだ内容を現場に定着させやすくなります。

マーケティングコミットでは、インサイドセールスの戦略設計・実行支援に加え、研修・トレーニングや業務プロセスの改善にも取り組んでいます。担当者の育成から内製化、自社で運用を続けられる体制づくりまで支援します。

担当者による成果のばらつきを抑え、再現性のあるインサイドセールス組織を構築したい場合は、マーケティングコミットへお問い合わせください。